この世界はかつてひとつだった。
すべてはいっしょだった。

それは精神論だけではなく、物理的な話として。

ビックバンによって、この世界が作り出された。
そのエネルギーは、すべてひとつに集約されていた。

それが、どうしてわざわざばらばらになったのだろうか。





いま、世の中がばらばらで、
今回の震災もそうだけど、争いばかりで
世界が協力しあえばいいのにと思うのに

どうしていっしょにならないのだろうか、と。

でも、逆に考えてみる。

なぜ世界はバラバラになったのだろうか。

人間の神話の中には、バベルの塔の話しがある。
それは、人間の我などが含まれているので、
もっともなことだと思う。

だが、そもそも人間も何もない。
まさにビックバン以前の状態。

すべての物質も何もかもがひとつであった。
その時になぜ、わざわざビックバンなどを起こす必要があったのか。

なにか、バラバラになることでやるべきことがあるのではないだろうか。




いまの多様な現実の問題を考えることもひとつだが
根源的なことを考えることもまた、必要だと思う。


個人的には、ひとつにまとまることよりも、
それぞれが別々に行動したり、思考したりする中で、
時に協力し、時に離れて、そういうやりとりに楽しみを見出しています。

人によっては、
「なぜそうやって別になろうとするんだ！！！」
と怒る人もいるし、

「全員が一致団結して、平和に過ごすことが一番なのに、
その可能性を閉じるあなたの行動には疑問を持つ」

などと言われることもあります。
でも、協力しあうことはあっても、同じになることはしたくない。

もちろんそれは、本当にバラバラではなく、
一部は集まり、一部はバラける、といった
まだら模様であることで、逆にバランスがとれている気がしています。

世界は、バラバラであるからこそ、意味がある。