みなさんは、「協力する」って言ったらどういうことを指すと思いますか。

「いっしょに同じことをする、
同じことを考えること」

たいていはそう考えるのではないかと思います。
私も、気がつくとそう考えてしまうことが多いです。
また、「協力しあいましょう」ということになったあと、
「なんで行動を共にしないの！？」と怒られることもしばしば。
「同じ考え方をしようよ」「同じ団体に所属しようよ」
そんなことを求められることも多くあります。


本当にそれが「協力」になるのでしょうか？
確かに、それもひとつではあるかもしれません。
しかし私は、それは本当の意味での「協力」ってそうではないと感じています。


「違うことをしているけれども、
必要なときには力を合わせることができる。」

それが「真の意味での協力」ではないでしょうか。





「いっしょに行動すること」
「同じ考え方をすること」

それをしていると、もし壁にぶつかったときには
二人とも同時にぶつかることになります。
もちろん、いっしょに立ち向かうことのよさもあります。
しかし、倒れるときには共倒れになることも多々あります。
視点が同じなのだから、協力しあった時に出てくる考え方や意見も
同じものになることが多いのです。

「違う行動をする」
「違う考え方をする」

そんな二人が協力し合ったらどうでしょうか。
そう、まったく違う視点からのアドバイスや、
必要な行動をとることができるんですよね。
片方が潰れたとしても、もう片方が生き残る。
合わせて、ひとつというのはこういうことではないでしょうか。


もちろん、違う行動や考え方をしているということについて、
問題も多々あります。
まずもって、協力しあう姿勢をつくることが難しい。
だから、協力しあうことができるようにするためにも、
同じことをしたり、同じ考え方をするように、
いや、させられることも多いのではないでしょうか。


違う考え方・行動をしている者同士が協力しあうこと、
それは非常に難しいことかもしれない。
だが、いやだからこそいざという時に協力しあえる
「異なる考え方をしている人」との
結びつきをつくることができたら、
それこそこれからの時代、大切な世の中を生きる力を
身につけることになるのではないでしょうか。


これまでの人生の中で、
「協力すること」＝「同じこと・考え方をすること」
そうとらえて、それに阻まれて協力できなかったことが非常に多かった。

いまこそ、「協力すること」＝「いざという時力を合わせるが
普段はお互いに別のこと・考え方をしている」というように、

「協力すること」の意味をとらえなおすことが必要だと感じています。


自分という個体でみたら、何もできないちっぽけな存在だとしても、
そうした協力できる人たちと集まることで、
子育ても、料理も、医療も、福祉も、なんでもできる存在になる。

そうした本当の協力関係を結ぶことが、
政治もそうですが、家庭に関しても、
本来大切にしていくべきものなのではないでしょうか。


もちろんこれは、一朝一夕にできることではありません。
口で言うほど簡単なものではありません。
しかし、取り組んでいく価値のあることではないでしょうか。

私は、そんな人間関係をつくりたい思っていますし、
そのための行動を続けております。

未熟なため、あやまちも犯しますし、
言っていることと違う行動に出ることもありますが、
そうしたことを反省しつつ、
一歩ずつ、自分の想いへと近づいていきたいと思っています。


それは、物理的な個体でしかない自分という限界を超えて、
精神的・社会的な個体へと進化していくことになるのだから。


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