みなさんは、ドラクエ３をプレイするのにあたって、
どんなパーティを組んでいましたか。

私は、ありきたりですが「勇者」「戦士」「僧侶」「魔法使い」でした。
二週目には、「戦士」を「武道家」に変えて、
「魔法使い」を「遊び人」にして、ダーマ神殿で即「賢者」にしたものです。
三週目以降は、「勇者ソロプレイ」や「勇者・僧侶のデュオプレイ」なんかもしてましたね。





さて、ドラクエでのことをちょっと思い出してみてください。
四人パーティを組む際に、なんでその四人パーティにしましたか。

「物理攻撃」「魔法攻撃」「回復魔法」「補助魔法」

この四つのバランスを取ることで、ゲーム攻略しやすいから
ではありませんでしたか。
もちろん、なにも言わずともそれがいいとされてきたので、
考えることなくその四つの職業を選んだ可能性はあります。

でも、あえて「勇者・戦士・武道家・僧侶」とか、
「勇者・僧侶・魔法使い・魔法使い」とか、
「勇者・戦士・戦士・武道家」とか、偏らせたプレイをした人もいませんか。

そして、それがつらかったことを覚えていませんか。
そう、世の中、役割分担が大切なんですよね。



・・・って話だと、どこでもされている話だと思います。
それだけじゃ、現実にはうまくいかないんですよね。

なぜか。それは、「それぞれのキャラが、人格を持っている」から。

ドラクエでは、パーティを操るプレイヤーは一人です。
だから、勇者が敵を倒そうが、魔法使いが全滅させようが、
僧侶は回復だけしていても、戦士は防御だけしていても、
全体で勝てさえすれば、文句はありません。

でも、現実には違います。
勇者や魔法使いばかりが敵を倒していたら、
戦士から「おれにも敵を倒させてくれよ」という話も出てくるでしょう。
「僧侶」も「回復ばかりじゃなくて、たまにはスッキリさせてよ」というかもしれません。
街の人たちも、パーティを見てなんていうでしょうか。

「勇者様は、やっぱり成果をあげてらっしゃるわね」
「なんの、魔法使いもかなりのモンスターを倒しているぞ」
「あの戦士は、防御ばかりであまり役に立ってないみたいだ」
「僧侶なんて、成果なんてなにもあげてないじゃない」

そう、周りから見て、目に見える成果としての
「モンスターを倒した数」
で、評価されていたりするわけです。

となると、戦士や僧侶は、やる気をなくしたりしないでしょうか。

パーティ全体での成果を優先すればよかったのがゲームだとして、
現実には、パーティの一人ひとりの成果も、バランスをとっていく必要があるんです。

「みんなのため」みたいな言葉はよく聴きますが、
現実に「みんなのため」として、成果を山分けできるかというと、難しくないですか。
一部の人だけが人気が出たり、評価が高まったりしていませんか。

それによって、大切な仕事であるにも関わらず、
「評価されない」で嘆いている人がいたりしませんか。


ドラクエ式に学ぶ、ということで、
役割分担だけをいうのは、誰でもできる。
でも、その先、全員がきちんと活躍できる場をつくること、
そしてきちんと評価されること、それは案外と忘れられていたりします。

もちろん、「人を回復することが私のアイデンティティだから」と言ってくれる僧侶や、
「私は、みんなを守ることに命を懸けている、それがよろこびだ」という戦士もいるかもしれません。
が、そうそう都合よくそんなメンバーがそろうことが少ないのが、現実。

実際にパーティを組んで何かを成し遂げようとするのであれば、
きちんとそれぞれが活躍できる場を提供できるように、
成果を挙げられるように考えていく必要があると思います。


現実とゲームを照らし合わせてみた際に、どうでしょうか。

「ONE　FOR　ALL」
「ALL　FOR　ONE」

言葉尻はいいですが、本当にそんなことできるんですか。
一人ひとりが活躍できる場を提供していますか。
実際には、評価されているのは一人だったりしませんか。

人と協力しあう際に、そうした点に注意していきたいと思います。