2009年07月30日
貫前神社にまつわる伝承 その1
こんなマニアなトーク、はたして誰が喜ぶのか、と思いましたが。。。
少なくとも、「群馬の文化に興味を持つ方」や、
「神社おたく」さまは喜ぶだろうと思いますので、気にせずに伝えます(笑)
ちなみに、情報源は「貫前神社 神主さま」ですので、
私の勝手な想像ではないことを、先に記しておきます。
「その1」と題しまして、本日のテーマはこちら。
「貫前神社の姫大神さま」
貫前神社には、男女の神様が、ご祭神としていらっしゃいます。
男の神様、こちらは「経津主神(ふつぬしのかみ)」さま、
こちらに関して、詳細はまた後ほどお伝えしたいと思いますが、
「物部氏の氏神さま」で、古来より武の神、建国の祖神として信仰されております。
それに対して女の神様、こちらは「姫大神(ひめおおかみ)」さまと言われております。
実はお名前が不詳であり、記述が残っていないのですが、その点について、
いくつかの伝承が残っております。そこを本日、お伝えしたいと思います。
○ 「綾女庄」の神
ここ「一ノ宮」地方の古称は、「綾女庄」と呼ばれておりました。
名前に入っている「綾」という文字からもわかるとおり、
「養蚕機織の守護神」と言われております。
○ 「女神三姉妹」
群馬県で有名な三つの神社、
「赤城神社」「榛名神社」「貫前神社」
実は、この三つの神様が、三姉妹であった、という伝承が残っております。
それにまつわるお話が、下記「一ノ宮伝承」になります。
○ 「一ノ宮」を賜った「貫前神社」
上記「三姉妹」の女神様たちが、高天原の神々に対して、
本職であるところの「織物」を献上することとなった。
三姉妹はそれぞれ織物を織ったのだが、当時「一ノ宮」であった
「赤城神社」の「姫大神」さまは、材料が不足していたため、
約束の織物を作成することができそうにありませんでした。
そこで、赤城神社の姫大神さまは、貫前神社の姫大神さまから
「材料」を借りて、約束の織物をつくることができたそうです。
その時の功績に基づいて「これからは貫前神社が上野の国の一ノ宮とする」
と決められたそうです。
○ 「上野の国・一ノ宮」について
上記のような伝承とは別に、「なぜ一ノ宮」なのか、ということについての説明となります。
「一ノ宮」とは、「延喜式神名帳(えんぎしき じんみょうちょう)」という書物に記載されている順番を差します。
そもそも、「延喜式神名帳」とは、延長5年(927年)にまとめられた ※「延喜式」 の巻九・十のことで、
当時「官社」とされていた全国の神社一覧のことです。
※延喜式(えんぎしき)とは、平安時代中期に編纂された格式(律令の施行細則)で、三代格式の一つである。
そちらに記載されているということは、1000年以上前の当時、すでに神社として認められていたことを示します。
ちなみに、埼玉における「一ノ宮」は「氷川神社」になります。
その地域における「一番の宮(神社)」であることを示しています。
○ 女神様の発祥の地はインド?
富岡周辺には、「荒船山」という山があります。
そこは、実は「神様の船が降り立った」とされております。
その降り立った神様、というのが「貫前神社の姫大神さま」である、という説です。
当時のインドの女神さまが、「神の船」に乗って、日本にいらっしゃった。
その際に、「荒船山」に船を止め、貫前の地にとどまられたとのことです。
○ 貫前神社のある場所について
古代の名称は「綾女谷(あやめがたに)」と呼ばれておりました。
日本の神道のはじまりは、「自然信仰」です。
「偶像崇拝」とは違い、自然そのものを敬うのが、日本古来の神道です。
そのため、当時の「谷」自体を「神様」として敬っていたことが、
貫前神社のはじまりとして、記録に残っております。
それは、安閑天皇元年(531年)のこととされ、仏教伝来(538年)よりも前から、
実はその場に神様がいた、ということを示しております。
いかがでしたでしょうか?
貫前神社のご祭神さま、そのうちの女神様について、
本日はお送りいたしました。
超絶マニアックなんですが・・・
こういう伝承、面白いし、好きな私にとってはたまらないお話でした!!!
次回、男性の神様についてのお話と、
「なぜ、上った先に本殿がなく、下りの参道があるのか」という、
全国的に珍しいつくりの謎について、お伝えしたいと思います。
次回をお楽しみに~♪(^o^)
参考 「wikipedia 延喜式神名帳」
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少なくとも、「群馬の文化に興味を持つ方」や、
「神社おたく」さまは喜ぶだろうと思いますので、気にせずに伝えます(笑)
ちなみに、情報源は「貫前神社 神主さま」ですので、
私の勝手な想像ではないことを、先に記しておきます。
「その1」と題しまして、本日のテーマはこちら。
「貫前神社の姫大神さま」
貫前神社には、男女の神様が、ご祭神としていらっしゃいます。
男の神様、こちらは「経津主神(ふつぬしのかみ)」さま、
こちらに関して、詳細はまた後ほどお伝えしたいと思いますが、
「物部氏の氏神さま」で、古来より武の神、建国の祖神として信仰されております。
それに対して女の神様、こちらは「姫大神(ひめおおかみ)」さまと言われております。
実はお名前が不詳であり、記述が残っていないのですが、その点について、
いくつかの伝承が残っております。そこを本日、お伝えしたいと思います。
○ 「綾女庄」の神
ここ「一ノ宮」地方の古称は、「綾女庄」と呼ばれておりました。
名前に入っている「綾」という文字からもわかるとおり、
「養蚕機織の守護神」と言われております。
○ 「女神三姉妹」
群馬県で有名な三つの神社、
「赤城神社」「榛名神社」「貫前神社」
実は、この三つの神様が、三姉妹であった、という伝承が残っております。
それにまつわるお話が、下記「一ノ宮伝承」になります。
○ 「一ノ宮」を賜った「貫前神社」
上記「三姉妹」の女神様たちが、高天原の神々に対して、
本職であるところの「織物」を献上することとなった。
三姉妹はそれぞれ織物を織ったのだが、当時「一ノ宮」であった
「赤城神社」の「姫大神」さまは、材料が不足していたため、
約束の織物を作成することができそうにありませんでした。
そこで、赤城神社の姫大神さまは、貫前神社の姫大神さまから
「材料」を借りて、約束の織物をつくることができたそうです。
その時の功績に基づいて「これからは貫前神社が上野の国の一ノ宮とする」
と決められたそうです。
○ 「上野の国・一ノ宮」について
上記のような伝承とは別に、「なぜ一ノ宮」なのか、ということについての説明となります。
「一ノ宮」とは、「延喜式神名帳(えんぎしき じんみょうちょう)」という書物に記載されている順番を差します。
そもそも、「延喜式神名帳」とは、延長5年(927年)にまとめられた ※「延喜式」 の巻九・十のことで、
当時「官社」とされていた全国の神社一覧のことです。
※延喜式(えんぎしき)とは、平安時代中期に編纂された格式(律令の施行細則)で、三代格式の一つである。
そちらに記載されているということは、1000年以上前の当時、すでに神社として認められていたことを示します。
ちなみに、埼玉における「一ノ宮」は「氷川神社」になります。
その地域における「一番の宮(神社)」であることを示しています。
○ 女神様の発祥の地はインド?
富岡周辺には、「荒船山」という山があります。
そこは、実は「神様の船が降り立った」とされております。
その降り立った神様、というのが「貫前神社の姫大神さま」である、という説です。
当時のインドの女神さまが、「神の船」に乗って、日本にいらっしゃった。
その際に、「荒船山」に船を止め、貫前の地にとどまられたとのことです。
○ 貫前神社のある場所について
古代の名称は「綾女谷(あやめがたに)」と呼ばれておりました。
日本の神道のはじまりは、「自然信仰」です。
「偶像崇拝」とは違い、自然そのものを敬うのが、日本古来の神道です。
そのため、当時の「谷」自体を「神様」として敬っていたことが、
貫前神社のはじまりとして、記録に残っております。
それは、安閑天皇元年(531年)のこととされ、仏教伝来(538年)よりも前から、
実はその場に神様がいた、ということを示しております。
いかがでしたでしょうか?
貫前神社のご祭神さま、そのうちの女神様について、
本日はお送りいたしました。
超絶マニアックなんですが・・・
こういう伝承、面白いし、好きな私にとってはたまらないお話でした!!!
次回、男性の神様についてのお話と、
「なぜ、上った先に本殿がなく、下りの参道があるのか」という、
全国的に珍しいつくりの謎について、お伝えしたいと思います。
次回をお楽しみに~♪(^o^)
参考 「wikipedia 延喜式神名帳」
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Posted by くみちょう at 11:30│Comments(4)
│地域情報
この記事へのコメント
ゆかりは古し貫前神社ですね
参拝にいきましたが、どんな神様かまではしりませんでした(>_<)女神様でしたのね、さらに戦いの神様なんですね・・。あのあたりに野良猫がいるんですが、懐いてないので、近寄ってきません(:_;)カメラ向けたら逃げちゃいました〜
参拝にいきましたが、どんな神様かまではしりませんでした(>_<)女神様でしたのね、さらに戦いの神様なんですね・・。あのあたりに野良猫がいるんですが、懐いてないので、近寄ってきません(:_;)カメラ向けたら逃げちゃいました〜
Posted by Jinback at 2009年07月30日 12:13
まだまだマニア度がひくいわよん♪
Posted by 乙春 at 2009年07月30日 12:23
>Jinbackさん
ホントに、ゆかりが古かったですね。
私も、正直1600年くらいからなのかと勘違いしてましたから(^_^;)
聴いてみるとまた、深いですよね(^-^)
ホントに、ゆかりが古かったですね。
私も、正直1600年くらいからなのかと勘違いしてましたから(^_^;)
聴いてみるとまた、深いですよね(^-^)
Posted by くみちょう at 2009年08月01日 13:24
>乙春さん
くっ、悔しいわんっ!!(>_<)
負けないんだからっ!!
第二段はまた濃厚な神様トークしちゃいますよん♪
くっ、悔しいわんっ!!(>_<)
負けないんだからっ!!
第二段はまた濃厚な神様トークしちゃいますよん♪
Posted by くみちょう at 2009年08月01日 13:25